会場である幕張メッセは、
ありとあらゆる自動車で相変わらずひしめき合っていた。
そんな中、とある2輪車が参考出品されていた。
その名は「C1」。あの「BMW C1」である。 ]
2輪である事を絶望してしまいそうなスタイリング。
誰もが考えそうな、夢の詰まった未来派コミューター。
ある人は一笑に付した。
ある人は疑問符を連発した。
ある人は奇異の眼差しでC1を捉えた。
誰もが一様に驚き、それなりの結論を導き出そうとする。
だが、”参考出品”という単語がそれを阻む。
何だ、結局飾ってるだけか・・・。
そしてそれぞれ”本来お目当てのところ”へと足を向けるのだ。
もちろんその行動に間違ったところはない。
誰かに責めらるべき事でもない。
・・・ただ、何百万人という来場者の内、一体どれだけの人間が、
C1が自動車のまったく新しいカテゴリである事に、
まったく新しい乗り物である事に、
果たして気付いたのだろう・・・?
すでにC1は組立ラインに乗っている。
2000年春の販売を目指したテストのため、
プロトタイプのC1はドイツ国内を走り回っている!
C1は未来の乗り物なんかじゃない。
C1はもう走り始めている。
そして・・・
The city is yours.
このフレーズが、もうすぐ現実になる。 |