話は2年前に遡る。
すでにBMWは全天候型2輪車「BMW C1」をデビューさせており、その話題で世界がもちきり(?)だった頃、
1999年第33回東京モーターショウに、そのC1が参考出品されたのである。
すでに「ヘルメット着用義務の免除」された「シートベルトの着用」を要する2輪という枕詞は、
C1の代名詞となってはいたものの、その特異なキャラクターは奇異の目をもって日本に迎えられた。
生まれて初めてC1の実車を見て、乗って(跨って)、触った私は、
間違いなくC1は全天候型2輪コミュータの究極であると確信した・・・だが、しかし。
言うまでもなく日本の現行法では、2輪車はヘルメットの着用義務が例外なく生じる。
さらに「参考出品」という4文字・・・私はもう2度と、
メーカーの手によってC1が日本にやって来る事が無い事も、確信せざるを得なかったのである。
そして2001年。第35回東京モーターショウ。
それはBMWの気紛れだったのか。あるいは意地かそれとも皮肉か。単なる偶然かとんでもない奇蹟か。
真相はともかく、私はもう一度、C1との邂逅を許されたのである。
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